Lv.72 投資の話 No.2 証券口座の作り方

SERIES #02 / FOR BEGINNERS

証券口座のつくり方と最初の準備
──「口座開設」でつまずかないための完全ガイド

前回は、投資を始める前に整えておきたい「心の準備」についてお話ししました。「やってみたい」と思えたなら、次に待っているのが証券口座の開設です。じつはここが、多くの人が最初につまずくポイント。手続きは難しそうに見えますが、流れさえわかってしまえば、スマホひとつで30分ほどで申し込めます。

この記事では、証券会社の選び方から口座の種類、申し込みの流れまでを、はじめての方がイメージできるように順を追って解説します。読み終わるころには、最初の一歩を具体的に踏み出せるはずです。

まずは「どこで」口座を作るか

証券会社には大きく分けて、店舗を持つ店舗型証券と、インターネット上で完結するネット証券の2種類があります。

店舗型は、窓口で担当者に相談しながら進められる安心感があります。一方で、手数料が比較的高めで、対面ならではの営業を受けることもあります。ネット証券は、自分で操作する必要がある代わりに、手数料が安く、少額から始めやすいのが大きな特徴です。

コストを抑えてコツコツ続けたい初心者には、ネット証券が選ばれることが多いです。

数あるネット証券のなかでも、初心者にまず候補として挙げたいのが楽天証券とSBI証券の2社です。どちらも口座開設数の多い大手で、初心者が選びやすいポイントが揃っています。

理由1 欲しいインデックス投信が揃っている

初心者の王道とされるのが、世界中の株式にまとめて投資するオールカントリー(オルカン)や、米国の代表的な約500社に投資するS&P500に連動するインデックス投資信託です。楽天証券とSBI証券は、こうした人気の銘柄をしっかり取り扱っており、最初に選ぶ商品に困りません。(投資信託の中身については、第4回で詳しく解説します。)

理由2 手数料が安い

2社とも手数料が業界最低水準で、口座の管理手数料も無料です。長く続けるほど、コストの差は最終的な成果に効いてきます。少額からコツコツ積み立てたい初心者にとって、手数料の安さは見逃せないメリットです。

理由3 画面の使いやすさ

操作画面のわかりやすさで選ぶなら、楽天証券が特におすすめです。画面がすっきりと整理されていて、はじめての人でも迷いにくい作りになっています。普段から楽天のサービスを使っている方なら、なおさら馴染みやすいでしょう。

迷ったら、まずは楽天証券かSBI証券。画面の使いやすさを重視するなら楽天証券が選びやすいです。

もちろん、最終的にどの証券会社を選ぶかはご自身の判断になります。手数料や取扱商品、サービス内容は変わることもあるため、申し込み前に各社の公式サイトで最新の情報を確認してください。

口座の「種類」を理解する

申し込みの途中で、口座の種類を選ぶ場面が出てきます。ここで戸惑う人が多いので、先に整理しておきましょう。投資で利益が出ると税金がかかりますが、その税金の手続きを誰がやるかで種類が分かれます。

01 特定口座(源泉徴収あり)

利益が出たときの税金を、証券会社が自動で計算・納税してくれるタイプです。原則として自分で確定申告をする必要がなく、手間がかかりません。何を選べばいいか迷ったら、まずこれを選んでおくと無難とされています。

02 特定口座(源泉徴収なし)

証券会社が年間の損益をまとめた書類は作ってくれますが、納税は自分で確定申告して行うタイプです。一定の条件で申告が不要になる場合などに選ばれますが、初心者には手間が増えやすい選択肢です。

03 一般口座

損益の計算から申告まで、すべて自分で行うタイプです。手間が最も大きいため、初心者があえて選ぶ理由は少ないでしょう。

迷ったら「特定口座(源泉徴収あり)」。これが初心者にとって最もラクな選択です。

あわせて、前回も触れたNISA口座も、多くの場合この申し込みと同時に開設できます。NISAは利益が非課税になる制度で、初心者がまず活用したい仕組みです。詳しくは次回の第3回でじっくり解説しますが、口座開設の画面で「NISA口座も開設する」という選択肢が出てきたら、チェックを入れておいて損はありません。

申し込みに必要なもの

手続きをスムーズに進めるために、申し込み前に次のものを手元に用意しておきましょう。

マイナンバーが確認できるもの──マイナンバーカード、または通知カードと本人確認書類の組み合わせが必要です。証券口座の開設には法律上マイナンバーの提出が求められます。

本人確認書類──運転免許証やマイナンバーカードなどです。スマホで撮影してアップロードする形が一般的になっています。

銀行口座の情報──投資資金の入金や、売却したお金の受け取りに使う、自分名義の銀行口座を登録します。

マイナンバーカードがあると、本人確認がオンラインで完結してスムーズです。

申し込みから取引開始までの流れ

実際の手順は、おおむね次のような流れになります。会社によって細部は異なりますが、全体像をつかんでおけば安心です。

STEP 1 申し込みフォームの入力

名前や住所などの基本情報と、先ほどの口座種類・NISAの希望を入力します。投資経験を尋ねる質問もありますが、正直に「未経験」と答えて問題ありません。

STEP 2 本人確認書類の提出

スマホで書類を撮影してアップロードします。マイナンバーカードを使ったオンライン本人確認なら、最短で即日〜翌営業日に審査が完了することもあります。

STEP 3 審査・口座開設の完了通知

証券会社の審査を経て、ログインに必要なIDやパスワードが、メールや郵送で届きます。郵送の場合は数日かかることもあります。

STEP 4 入金して取引開始

登録した銀行口座から、投資に使うお金を証券口座へ入金すれば準備完了です。ここまで来れば、いよいよ商品を選んで買えるようになります。

口座を作った後にやっておくこと

口座ができたら、すぐに何かを買う必要はありません。まずは管理画面の操作に慣れることから始めましょう。残高の見方、入金の方法、商品の検索画面などを一通り触っておくと、いざ購入するときに落ち着いて操作できます。

また、第1回でお話しした生活防衛資金と投資資金は、しっかり分けておきましょう。入金するのは、あくまで当面使う予定のない余裕資金の範囲にとどめることが大切です。

ログイン情報やパスワードは、第三者に知られないよう厳重に管理してください。

おわりに

口座開設は、文字にすると工程が多く見えますが、実際にやってみると驚くほどあっけなく終わるものです。最初のハードルを越えれば、投資はぐっと身近になります。

次回の第3回では、初心者が最も活用しやすい制度NISAを、専門用語に頼らずやさしく解説します。「非課税って具体的に何が得なの?」という疑問に、しっかりお答えしていきます。

※ 本記事はあくまで一般的な考え方や情報を紹介するものであり、特定の投資商品の購入を勧めたり、利益を保証したりするものではありません。記事中で紹介した証券会社や手数料・取扱商品などの情報は執筆時点のものであり、内容は変更される場合があります。口座開設の手続きや必要書類は金融機関により異なり、制度内容も改定されることがあります。最新の情報は各金融機関や公的機関の公式サイトで必ずご確認ください。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

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